井島先生のおシゴト日記+α

聴覚障害者の皆さんから教わったこと

北海道障害者職業能力開発校の接客ビジネス科の[聴覚障害をお持ちの方対象の接遇マナー研修]を担当するようになって3年がたちます。

マナー研修をすること自体がチャレンジでしたが、実施に移すと、受講者のニーズに合い、回数を重ねて来ました。

参加する方は立派に仕事をされているかたばかりです。
不自由さはあるのでしょうが、それを感じさせないほど、
皆さん前向きで、明るく、知的です。

でも・・・
音や言葉の無い世界は、私には、想像に絶します。

聴覚に障害のある方が、どの様にしてその不自由さを克服してきたのか、
その克服したという強さにいつも感動しています。

今回も12時間の研修という時間を共有し、教わることが多くありました。

〇コミュニケーションを取ることに、力を注いでいること。
〇視覚・臭覚・味覚・身体感覚をフルに使って感じ取り、それを表現していること。
〇学ぶという姿勢、取り入れるという意欲が強いこと。

そして、参加された皆さんからも感想をもらいました。

〇本当に講師から指導を教えて頂き、ありがとうございます。又チャレンジしたいと思います。セミナー講
 座を受けたいと思います。
〇ありがとうございました。学んだ内容を仕事にいかしたいと思います。
〇短い間お世話になりありがとうございました。最初の時難しいようだと予想していましたが、ちがいまし
 たね。わかりやすいセミナーだったと思います。すごく勉強になりました。仕事のプラスになれるように
 がんばっていこうと思う。12時間は足りないな。もっと時間がほしいなと思う。

この講座を進めるためには、手話の通訳者の協力も大きいです。
3年も一緒なのに、私は手話を覚えていません。

手話通訳の方が
「よっぽど興味が無い限り、手話を覚えようとか勉強しようとかはしないですもんね・・・」とおっしゃった言葉が、
また大きな気付きでした。

聴覚障害の方は、健常者に寄り添ってコミュニケーションをしようとしているのに、
五感に不自由のない者が何もせずに、近寄ろうとしていないのかもしれません。

この次は、自己紹介とあいさつは自分でできるように、
更にもう数歩、皆さんに近づいていこうと考えています。

参加された皆さん、6日間約1か月渡り、お疲れさまでした。

#聴覚障害
#ビジネスマナー