井島先生のおシゴト日記+α

「女性の活躍」を考える ~帯広にて~

「女性の活躍推進」という言葉を自分勝手に解釈し、
「ワーク・ライフ・バランス」もわかったふりをしていたことがある。
どちらも、言葉だけ見れば、さほど難しくはない。
素直に受け止めれば、それなりの意味付けができそうだ。

ところが、どうも周りの反応を見ていると、私の解釈が違っているようにも思えた。
そして、きちんと勉強をしてみたいと考え、昨年ワーク・ライフ・バランスコンサルタントの認定資格を取得した。

学んでみると、いろいろなことが分かった。

ワークライフバランスは決して「優しい」「思いやりのある」言葉ではない。
少子化、人手不足を軽減していく経営戦略である。
女性にも仕事についてもらわなければ補えない仕事の量がある。
そこで女性活躍も推進しなければならない。

様々な考え方や意見があると、ビジネスも活性化していく。
そういう意味では男性も女性も同じように意見が言えて、話しあえることが望ましい。

そこに、男と女のくくりが無くてもいいのに、と思う。
人と人として、違いを受け入れ認め合うと良いだけなのに、
性差を出していくと、余計面倒になりそうな気がする。

人として、
その人がやってみたいこと、目標としたいことがやりやすければいい。
出世という肩書を求め、リーダーシップを発揮したければ、男女問わすやれればいい。
フォロワーシップが得意なら、一番自分が輝ける立ち位置で仕事をするのがいい。
家庭や家族を優先に考え、基盤をそこにしたければ、それができることがいいことだ。

私は仕事にのめりこんで、少々ワーカーホリック的だが、それができて幸せだと思っている。
私には娘がいるが、彼女は仕事より家族を優先にしたいといい、それを実践している。
人それぞれ求める幸せや目標は違うのだから、人それぞれが幸せだ安心だと感じられる過ごし方ができるのが望ましいのではないかと思う。

無理して女性を引っ張り出して無理やり管理職にしたところで、どうなのかと思う。
そして優秀な人は、女性でも男性でも、リーダーシップを発揮してもらえばいい。

女性の活躍推進、女性の仕事に仕方について、話をさせていただく機会が増えている。
2月は帯広で講話と意見交換をさせていただいた。

当然のことだが、自分の能力を活かし、いい仕事をしている女性がたくさんいる。
女性は男性と違い、一度に複数のことを考え行動できる能力があるので、
大変な育児も家事も、仕事と両立させている。
女性は周囲との協調を重んじるので、意見交換を進めていると、
「転勤は避けたい」との声が多いように感じる。
学童期の子供がいれば、なお一層その気持ちは強まるだろうと思う。

ただ人生は「自分のもの」だ。
「誰かのため」の人生にしてしまったとき、もしうまくいかなかったらその誰かのせいにしてしまってはもともこもない。

私は女性として母親として、専業主婦も重要だし、子供や夫を優先するのも立派なことだと信じている。
できれば女性は家にいて・・・と古めかしい考えある。

外で働こうが、家を守り通そうが、重要なことは、「どちらを選んでも自分の人生に責任をもつ」ということだと思う。
自分の人生をぶらさずに、そしてその軸をもって周囲と協調していくことをしていく。

私も母子家庭で子供を育ててきた。
「子供のために!」「学校をだすまで!」そう思えたので頑張り通せたと思う。
半面、「こんなに子供のために頑張ってきたのに!」と疲れた時やうまくいかない時に
子供を悪者にしようとしたことが何回もある。
心がみじめになった。

人は男でも女でも、主婦でも夫でもどんな立場でも、
自分の人生は自分で責任をもつことを放棄してはいけない。

その軸をしっかり意識し、持つことが
ワークライフバランスであり、女性活躍推進も含む次世代法の根底であってほしいと思う。

何をどうしたいのか、そしてどう生きていたいのか、どうありたいのか。
応えられるだろうか、胸を張って。

#次世代法 #女性活躍 #ワークライフバランス