BLOSSOM通信

若手社員が“報連相”をしない理由

ビジネスにおいての最もベースとなるコミュニケーションが報告・連絡・相談です。
企業において「コミュニケーションが大事」という話はよく聞きます。
「コミュニケーションが円滑にいくように、いろいろ工夫してるんだけど」ということもよく耳にします。
そして、企業の人材育成担当者や上司と呼ばれる方からよく相談されるのが
「最近の若手社員は報連相ができない」という悩みです。
皆さんの周りでは、いかがでしょうか。

若手社員が「報連相」を知らないかというと、それは違います。
その「報連相」という言葉は、新入社員研修にも出てくるワードなので、知ってはいるのです。
ただ、具体的に何をどうしたら報連相になるのかは、明瞭ではないのです。

それは若手社員に限った事でもないと、感じています。

正直なところ、私も“上司”になって部下を持って初めて『報連相』を意識しだしたように思います。
自分がそれらを受けなければならない立場になって初めて、その必要性と重要性を目の当たりにしたのです。

ということは、
教わっているようで、教わっていないのが、報連相のしかた。
知っているのは、報連相という言葉だけ。
だから、機能させることができないのです。

若手社員が報連相をしない理由があります。
1.報連相が重要という認識がない
2.報連相のやり方がわからない
3.報連相は仕事だと思っていない
です。
これでは、「やれ!やれ!」と言ったところで、相手はぽかんとしたままという事です。
若手は、新入社員研修等の中で「報連相は大事ですから、きちんとやるように!」と言われ、額面通りに受け取りはするものの、腑に落ちるところまではいっていないのです。

こんな当たり前で常識でしかないことでも、しっかり教えなければ機能していかないことを、上司側が理解しなければならない時代です。

上記のような「意識」「スキル」の問題もあれば、もう一つこんな現場の声もあるのです。
4.タイミングがつまめない
5.上司に対する苦手意識がある
6.上司との人間関係が出来ていないので話しにくい

「人間関係」というハードルが高そうです。
報連相を受ける側も、「受ける義務がある」と考える事が必要なのです。
つまり、部下にどのように声をかけるか、を考えて行かなくてはなりません。
環境ができていれば、行動はしやすいものです。

そして、
7.話しの途中で上司から次々とダメ出しをされた経験があり、自分の報連相は意味がないと思ってしまっている
8.マイナス要素(失敗や仕事の遅れなど)の報告をしたら怒られるので怖い
という理由もあります。

受ける上司の「スキル」も問われています。
1980年代からコーチングがビジネスに取り入れられ、それを学んで上司になった人も多いはず。機能させてますか?
たしか、『部下のやる気を引き出す言葉』などというのも教わった記憶があるはずです。

部下が上司や先輩に言われて、一気に“ヤル気”がなくなる言葉というのがあります。
「この仕事、向いてないんじゃない?」
「ヤル気ある?」
「ゆとり世代だなあ」
「私が若いころは〇〇だったのに」
「そんなことは常識でしょう」
うっかり、口走っていませんか?

報連相は若手社員に対してだけ望むものではありません。
会社やその現場が一つになって、「機能させていこう!」という意識をもつことがスタートです。
そして、「スキル」を見せて、教えていくのが上司・先輩の役目。
互いに報連相を機能させやすい「人間関係」を創っていこうというベースも心に刻みたいものです。

ブロッサムの人材育成研修では、【「報告・連絡・相談」はビジネスでのコミュニケーションの基盤である】と位置づけ、
それぞれの立場の社員がしっかり納得できるように、カリキュラムの中に取り入れています。