BLOSSOM通信

心に大きな傷を持つと・・・ 悲しい結末

心が締め付けられるような出来事があった。
いろいろ見方や感じ方があると思うが、私には『かわいそうな事件』だ。

誰でも心の中に、痛みの伴う傷が一つや二つもっていると思う。

にこにこ穏やかそうに笑っている人の心にも、
お金に不自由なくリッチな生活を送っている人の心の中にも、
誰からも愛される人間関係の中に居る人の心の中にも、
多くの人から尊敬をされている立派な人の心の中にも、
他人には計り知れない「心の傷」があるのではないかと思う。

私は心理は勉強しているが、心理学者ではないので、何かを断定するほどの知識は持ち合わせていない。

心理は、まずは自分に当てはめ、自分を知り、理解を深めて“実感”していくという学びをする。
自分を少しわかってきた私が、気になっているニュースがある。

坂口杏里の恐喝未遂の事件だ。

彼女は13年に死去した女優坂口良子の長女で、おバカキャラタレントとしてテレビで活躍。
昨秋AV女優に転身した時も驚かされた。

本人の能力は対してないのにもかかわらず、
親の七光りでタレントとして、そこそこ稼ぎ、
芸人との恋話もあり、派手な、しかし未熟なイメージはあったと思う。
それにおぼれて、親の遺産も使い果たし、今度は短絡的にAV女優!?
理由がホストにハマって・・・というと、
どうしようもない「バカ」にしか見えない。

でも、まだ26才の女の子だ。
20歳そこそこの時に母親を亡くし、親もいないのだ。

同情ではないが、
心が寂しくて寂しくて、不安で悲しくて、
どうしたらいいのかわからなくパニックになってしまうことくらい予想が出来る。

馬鹿な事にはまっていないと、自分の気持をどうすることもできなかったのかもしれない。

ホントに、くだらない、「たかが3万円の恐喝!?」と言いたいが、
そんな誰がみても呆れてしまうほどの、幼い、ばかげたことをしていなければ
彼女は自分を、そして自分の心を維持できなかったに違いない。
どれだけ本人がさみしかったか・・・・

私の学んだTAを創ったエリック・バーン博士が
「人はより多くのストロークを得るために生きている。」と言う。

ストロークとは存在認知ともいい、相手の存在や価値を認めようとする刺激のことを言う。
自分に優しく微笑みかけてくれる人がいて、
「大丈夫?」と気遣ってくれる一言があり、
寒い手を温めてくれたり
「頑張ってるよね」と頭をポンポンと撫でてくれたり、
話しを聞いてくれたり・・・
それをストロークと言う。
「あなたはかけがえのない大事な人」と感じさせてくれる愛情がストロークだ。

そのストロークを得られないとき、
人は無理をしてでも相手を自分に向かせたいと思う。
『愛情ではなくても、かまってもらえれば、何も無いよりはマシ!』
そんな自暴自棄的な考えに囚われ行動を起こす。

それが今回の坂口杏里の事件、行動だと考えてしまう。

ホントは弱くてはかなくて寂しい子かもしれない。
ふしだらで頭がわるくてわがままな子であることも、もちろん否めない。

人は愛情で健康に健全に成長していく。
彼女は、成長する前に、その愛情をくれるすべての物を失ってしまったと感じてしまったのかもしれない。

誰がこれから彼女を支えるんだろう?
可愛そうに見えてしまう。

そして・・・
坂口杏里だけではなく、心に傷を持ち、それを癒せず、自分らしくない人生を送ろうとしている人はたくさんいるのだ。

成長過程の子どもを取りまく、悲しくさみしく不安定な状況の例としては
・経済的な貧困
・両親の不仲
・親の不在
・親との死別
・病気
・兄弟との比較
・いじめ
・性的いたづら
などなどが、心のしこりとなる。

大人は早く気付いて
愛情を持って目の前の人に「あなたのことは気が付いているよ、大丈夫だからね」と
伝えてあげることができたらいいのに。
いや、そんなことが、心のしこりとなり子供の心の傷になっている事が
大人にもわかっていないのではないだろうか。

そして、
大人も子供も、
自分の心の傷の痛みを感じている人が多いと思う。

そんな時どうしたらいいか・・・?
結論、自分で立ち直ろうと決心した変わるしか、最終的には、無い。
でもその過程は手を取って寄り添ってくれる人がいるはず。
誰かに、聞いてくれる誰かに、うちあけてみるといい。
「つらいの」「さみしいの」「不安なの」って。
心理カウンセラーにも、頼ってみてもいいかもしれない。

そんな時代だから。

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