今回は、来客への対応の中でも、取り次ぎと案内について考えてみましょう。
来客への対応は、その職場の印象を決定づけるもの。まず第一に、全員が一丸となって迎えるという姿勢が原則です。
実際に接客する人は、まず相手たせることなく起立し、笑顔でさわやかなあいさつを。そして、先方の社名、名前、取り次ぐ人を聞いてから、応接室などに案内します。
案内するときは、これから通す場所を明確にして相手を迷わせないように。「どうぞどうぞ」「こちらへ」などのあいまいな言い方は避け、「応接室(社長室、会議室など)にご案内します」と言い、片手で方向を示しましょう。そのとき手は指ではなく手のひら全体を使って示しましょう。応接室まで歩くときは、相手の1~2歩先に立ち、途中相手を振り返りながら視界を遮らないように斜め前を歩きます。目的の場所に着いたら、部屋に通すだけではなく「奥の席にお座りください」など席を具体的に勧めると親切です。来客の立場によっては自分から上座に着きにくいもの。マナーでは相手に「安全・迅速・確実」な気持ちで行動してもらうことが大切なのです。
また直接対応しない人も、来客に気付いたら仕事の手を止めて立ち上がりあいさつをすること。また自分の席の近くを通ったときにも、立ち上がってあいさつをするのが望ましいですね。
どんな立場の人であっても、来客は「わざわざ来てくださった人」。そう認識した上で、自然な歓迎の気持ちを表しましょう。