井島先生のおシゴト日記+α

2017年の新入社員研修を終えて

4月の入社式を終え、新入社員の皆さんは研修の真っ只中で奮闘中でしょうか。

新入社員のビジネスマナー研修をさせて頂いている弊社も、そのピークが過ぎました。

今年の新入社員は
「キャラクター捕獲ゲーム型」だそうです。
就職先は数多くあり、比較的容易に内定をもらえたという就活の背景にひっかけています。

人柄、人材としては、
はじめは熱中して取り組むが、飽きやすい傾向も否めない。
彼らのモチベーションを維持するためにも新しいイベントを準備して、
飽きさせぬような注意が企業側には必要ということです。

実際接してみて、
高卒者も大卒者も、人懐っこいというか周囲に溶け込んでいく能力は高いと感じました。

気さくに話すし、表情もいい。
友達としては、「いいね」を押したくなります。
一方で、本人たちも「仕事上での年上の人との対応がむずかしい」と感じているようで、
上下関係や対顧客に対しての言動は不安があります。
言葉遣いも態度も、返答の仕方含めてのコミュニケーションにおいて
「フレンドリー」にはできるけれど「礼儀を考えて」となると、
失礼な事もしでかしてしまいそうな現状です。

ここ数年の就活・求職者にしては、
売り手市場などとも言われ、ラクというか気を使われていたのが伝わってきます、

どの企業も内定者を確保するために近年まれにないほどにフォローをした、という話も聞きます。

年上の先輩たちに目いっぱい気を使われて、
4月を機にどう自分を変化させていくとよいのかという戸惑いも伝わるし、
イマドキの親子関係・学校での教師との関係も伝ってくるような気がしました。

手を貸されすぎて、
それに慣れてしまっているのかもしれません。
マナーは時間が経てば身についていくと信じたいです。

心構えや意識が早く「ビジネスモード」に進化することを手助けしていく必要がありそうです。

仕事はゲームのようにはいきません。
地に足を付け、現実を歩いて行かなくてはなりません。

人柄の良い、今年の新入社員さんたち。
「人間関係の距離感」を早くつかむ事が重要且つ大きな課題と言えるのではないでしょうか。

今年度のブロッサムの新入社員研修では
「行動に結ぶ付けるために具体的に物事を考え、ことばにさせる」というテーマを盛り込み、
2019年の新入社員研修を実施してきました。

「しっかり」「きちんと」「ちゃんと」「早めに」等という言葉はすんなり出ますが、
では具体的にどうするといいのか、どうするつもりなのかと問うと答えが詰まるのです。
今までは、その程度で大人たちが理解してくれてレールを引いてくれていたのです。

その一つの証拠として、こんなオモシロイ変化があります。
「理想の上司ランキングに異常アリ」です。

昨年2016年 は頼もしい上司が理想。
上位にランキングしていた松岡修造さんも天海祐希さんも
「頼もしい」「知性的」などイメージが強いと思います。
テレビドラマなどでも、「私が受けて立つ」という自信を持った姿勢が好感をもたれているように感じます。
部下を信用し、部下に権限移譲し、その分については自分が管理職として責任を負ってくれる。
そうした上司のためなら新入社員も期待以上の成果を出そうと頑張りたいと思っていたのです。

そして、優しさ重視の2017年
今年の理想の上司ランキングでは、
男性1位はお笑いコンビ・ウッチャンナンチャンの内村光良さんです。
バラエティー番組の司会などで見せる温厚なキャラクターから、“親しみやすい”点が大変支持されているようです。
MCのシーンでも、お笑い界の若手芸人のトークのすべりを笑いに変えてくれたりと、
さりげなく若手を支えてくれているシーンが好イメージにつながっているようです。

女性1位は日本テレビの水卜麻美アナウンサー。
“親しみやすい”“明るい”イメージから、男女問わず高い支持を獲得しているそうです。

この結果を受けて、
最近の新入社員は熱血で自分を成功に導いてくれるタイプの上司よりも、
優しく温厚で、笑顔で自分自身を受け入れてくれるような上司を求めている傾向に変化しているようです。

「一緒に頑張ろう」「何かあったらすぐに言ってね」と寄り添う姿勢を感じることができ、
新入社員が「この人と一緒に頑張っていきたい」と思える上司が新入社員から支持される時代に変化してきているのでしょう。
会社に対しても「自分の成長」より「居心地の良さ」を求める時代なのでしょうか。

「優しい」と「テキトー」「曖昧」は違います。
「親しみやすい」と「あまやかし」も違います。

やはり、
自分の足で歩き
自分の頭で考え
自分の言葉で伝えることができないと
人は前へは進めないのです。

自分の足で歩きたい!
自分の頭で考えたい!
自分の言葉で伝えたい!
と意識した時が成長の第一歩となります。

人が楽に自由に感じている場所や状況が実は一番キツイところで、
いろいろと問われているのかもしれませんね。

新人ばかりでなく、上司や先輩にあたる私たちも
「行動に結ぶ付けるために具体的に物事を考え、ことばにする」事を
意識して仕事をしていかなくてはなりません。

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