井島先生のおシゴト日記+α

北海道障害者職業能力開発校 【コミュニケーション技術科】

毎年、北海道障害者職業能力開発校様から委託を受け、【コミュニケーション技術科】の講座を前半と後半で分けて実施しています。

砂川の本校の生徒さんを対象にマナーを教えたり、
また滝川の会場では、仕事をしている障害者さんを対象にマナーとコミュニケーションを教えたり、
そして札幌でも毎年、同様の対象者に対し「コミュニケーション技術科」を開講させて頂いています。

「ベテランの先生にお願いしたいので」とおだてられ、気がつけばもう10年近く担当させて頂いています。
私自身は年齢的にも増々“ベテラン”化しているのですが、受講生が多様になってきており、その対応のむずかしさを改めて感じるこの頃です。

何らかの「障害」をお持ちで、且つ就業されている方が対象です。
その「障害」が非常にさまざまであることと、そして近年の傾向として精神障害をお持ちの方が少なくありません。
精神障害と一言で言っても、実は抱えている特徴が様々だと感じています。

そして、今回は、授業の中で反応を求めるのが困難であることを痛感しています。
受講生を巻き込みながら、コミュニケーションの楽しさや重要性を体感してもらう授業形態を得意としている私にとっては、何とももどかしい状態での授業をすすめざるを得ないのです。

お決まりなのですが、
「挨拶は自分からしよう。これがこの授業のルールです」と初回にお願いするのですが、そんな当たり前の「挨拶」さえ、いまだに浸透していないのが今回のクラスです。

講師の我々はいつもと変えず、挨拶もするし、声掛けもします。
3回目であれば全員の方が協調・共鳴してくれる頃なのですが、
今回はまだまだシラ~っとしています。

全6回のうち、昨日3回目の授業が終わりました。

そんな中、3回目の授業は「アンガ-マネジメントとアサーション」。
シラ~っとしながらも、声も出さずに、メモを真剣に取りながら受講してくれています。

一体感という雰囲気が出来るのも時間がかかり、
授業も一方通行のような気がしていますが、
それでも、歩みは遅くてもバタフライ効果で、少しずつ小さな変化が起こっていると信じたいと思います。

そして、自分の期待する反応が無いことの方に目が行きがちでしたが、
参加者の日常に起きているコミュニケーションの違和感の方が、ご本人たちにとってキツイことなのだろうと気づかされています。

来週からは後半の企業です。
小さな波紋が参加者の心に広がっていきますように。

頑張りましょう!!