『北風と太陽』という童話をご存知でしょうか?オトコの外套を脱がせるために、冷たい風で外套を吹き飛ばそうとする北風と、暖かい日差しを注いで自然に外套を脱がせようとする太陽のお話しです。
私は、「人と接するときは、太陽のようになりたい」と思っています。皆さんはいかがでしょう?“叱って厳しく教える”より“ほめて笑顔にして理解させる”という感じでしょうか。『ほめる』大切さと効果は、『相手が優秀か否かは関係なく、その人の能力を伸ばすため』という全ての生き物に通じる真理が、その根底にあります。そして『ほめる』効果は、他人の力を引き出すことで、自分自身が一番成長するという事です。
『ほめる』をコーチングの『承認』と並べて、話すことがあるのですが、共通するのは評価ではないということです。『ほめる』とは、相手のプラス面を発見し、それを提示して納得してもらう行為。これはマイナス面を見つけて批判するよりはるかに難しいことです。プラス面を発見し納得してもらうと言うことは
①事実に焦点を当て,
②その理由を明らかにし、
③尊重し支援すること、です。
相手への深い観察力と洞察力が求められます。それは、昨日と今日の差(成長や努力のプロセス)を認め、励ましの言葉を贈る事に通じます。
素直に人をほめれない時、ほめれない人はどのような理由があるのでしょう?照れとプライドが邪魔をする。やって当然だからほめない。つい100%を期待してしまう。良いところが見えない。おべっかのような気がする。
自分自身が、素直になって相手を受け止め,感性を豊にしないといけません。口先ではなく、否定的にではなく、人そのものより、人の発言・行為等の事実に対し、認めてほめることは簡単ではありません。でも、今、一番必要なコミュニケーション能力・分野の一つではないかと考える昨今です。『ほめられる』ことで、私たちはテンションとモチベーションを上げることが出来ます。引きつっていた顔もほころんできます。見えていない私たちの力を引き出してくれます。
“太陽”の気分で、人に暖かい日差しを注いでみませんか、自分の人間力を豊かにするためにも。