BLOSSOM通信

2021年の新入社員は【仲間が恋しいソロキャンプ型】

◆4月の新入社員研修は至れり尽くせりのプレゼント。

4月2週目は、入社式も終わり研修が目白押し。
新卒の新入社員は、手取り足取り丁寧な研修を受けることができ、恵まれているのだと感じます。
私が依頼される【ビジネスマナー】や【社会人としての心構え】から始まり、会社の理念や歴史や、そして細かい仕事の1から10までを教わることができるのです。
数週間から1か月もかけて懇切丁寧に教えてもらえるというのは、4月入社の新入社員だからこその特権です。

当たり前のように今までそれを担当し、見てきたけれど、ふと目を止めると、すごいプレゼントのように思えます。
このプレゼントに、4月入社の新入社員さんたちは応えてくれるといいのですが・・・。
私が“当たり前”の情景に見えたように、新入社員にとっても“当たり前”なのかもしれません。

◆「当たり前にある」行事だけれど、教える内容も「当たり前に知っていること」であってほしい

“当たり前”という入社式とカップリングに設定されている研修の当たり前さがあります。
【ビジネスマナー】【社会人としての心構え】を当然身に着けているだろうと期待する常識力という当たり前のことを教える…これは当たり前でいいのだろうか?と、今更考えてしまいます(笑)。

マナーインストラクターとして教わっていた時、私たちが教えるのは【わかっていることを更に理解し身につくように】ということが基本だと教わりました。
つまり、【わからないことを教えるのではない】ということでした。

もう20年も前のことですから、「時代は変わった」のでしょう。
確かに20年前は新入社員でも【わかっていること】を教えていました。
会社内の上下関係も、電話の応対も、お茶の接待も、です。
わかってはいるけれど、しっかりできるようにと、新入社員は一生懸命に受講していた、と記憶しています。

そして、20年。
私は新入社員が【わかっていないことを、教えている】という感覚があります。


◆2021年の新入社員は【仲間が恋しいソロキャンプ型】?!

教え甲斐はあるのかもしれませんが、正直、『何がわかっていないのか』がつかめず、『何をどう教えようか?』と悩んでしまいます。

20年前より、明らかに学歴がある若者たち。メイクもおしゃれもあか抜けています。
一見優れている今の若者たちの、『知りたいこと・得たいこと』が掴みにくいのです。

2021年の新入社員を【仲間が恋しいソロキャンプ型】というそうです。
コロナという中で就活をしなければならず、新しいこと、時代の変化への適応力は高い、と評価されています。
なかなか人と関わる機会がなく、仲間が恋しい…というのもわかります。
う~~ん、結構ソロキャンプが好きそうです。
自分の好きなように気ままに・・・が心地よいように見えます。
星座の動き的にも風の時代に生まれたみずがめ座の人たち。
彼らには上下関係もしがらみも不要なようです。
ここからの時代の先頭の世代。「デジタルネイティブ」は素直にすごさを認めよう。
彼らを受け止めて、成長を促すように、付かず離れず・・・ができるといいのでしょう。
時代と人が大きく動いてるのだと、理解することが先ですね。

明らかに今までと違う宇宙(星の並び)の時代の人達だそうです。
違和感は多いけれど、良い刺激と感じられる心の広さが必要かもしれません。

そのくせ、彼らの理想の上司は
・人間的に尊敬できる人
・話がしやすい人
が上位2つで、「仕事ができる上司」より「親しみを感じられる上司」ということです。
タレントで云うと、内村良光さんと水卜麻美さんが男女の1位でした。

◆たくましい新入社員世代の若者たち

わがままで勝手な若者・・・と言いたくなりますが、
手厚い新入社員の研修を経て、何か空気を感じ取って変化が起こるのでしょう。
それが“新人君”たちの未知のパワーであり、楽しいところでもあるのかもしれません。

「スーツは着ない。意味ないし。
スニーカーを履き、リュックを背負い、上司を“さん付け”でしか呼ばない。
敬語は使う気が無く、参加はするが意見は言わない。目立ちたくもないし、自分流が好き。
(上司の)云うことは聴くけど、自分は自分だから!宜しくね。」

なんだか、そう聞こえてこなくもない(笑)。
“やんちゃ”の形が変わってきたのかもしれません。

そして、いろいろ変わらなきゃいけないのは、誰もがわかっていることでした。
勝手に時代も環境も経済も働き方も変えられて・・・一番迷惑を被っているのは、新入社員世代かもしれません。
世代ギャップを、重箱の隅をつつくように、互いに口をとがらせて言うのでは進展がありません。
違うからこそ面白いし、そこには新しいものが見えて、形作られていくのでしょう。

毎年4月のこの時期は、ハッとさせられます。

そういえば、知らず知らずのうちに・・・
私もスーツの回数が減り、ぺったんこの靴を履き、仕事もカジュアルも変わらない日がある。
なぁんだ、同じかぁ(笑)