BLOSSOM通信

「時代の流れ」と「変わっていくこと」と「ビジネスマナー」と「変えたくない」こと「変えられないこと」

4月の研修がほぼ片付きました。
3~4月は新入社員対象の研修も多く、ありがたいことに、たくさんの方とお会いすることができました。
コロナ渦という事情もあり、参加者に皆さんとそれほど話ができるわけではないのですが、『刺激』は頂けます!
普段は孤独に仕事をして居て自分だけの世界ですので、他者の顔を見ているだけでも、『刺激』になります。(笑)

そして、ここで一区切り。
ということで、本日は天気もよいので、換気をしながらの大掃除!!しないで

書類もすぐに貯まってしまい、しかも二年もしないで『過去の遺物』でしかなくなってしまいます。
一生懸命【その時】にあわせて研修カリキュラムやテキストを作成するのですが、時代の変化と進度が早く、大事に保管しても【想い出】にしかなりません。
悲しいですが現実。

そして、ビジネスマナーもどう変わっていくのだろう?と考えることが多くなりました。
私は【ビジネスマナー】のインストラクター教育を受けたので、
「マナーはこうだ!」つまり【マナーの基本は不変である】と確信して教えています。

そのように考えて捉えているマナーが変わっているのです。
しかも、「自分たちの都合の良いように」「楽な方に」と流れているように思えて仕方がありません。

思い起こせば
2005年、環境問題も背景にはあったのかもしれませんが「クールビズ」。
ネクタイを締めないことがそれほど涼しさに貢献するのか・・・ネクタイを締めることが無いのでわかりかねますが、
身だしなみのだらしなさはアップしたように感じました。

2019年には職場でハイヒールやパンプスを強制されることへの異議を唱える「#KuToo 」が。
この時はマナー研修においても“強制される”と言われていました。

リュックを背負い、ジーンズとスニーカーでの出勤スタイルも、よく目にするこの頃です。

マナーとは少々異なりますが、
叱らない指導、つまり「褒める指導」がもてはやされて久しいです。
学童を褒めて伸ばす、というのは発達心理学的にも納得いきますが、大学をでた成人を捕まえて叱らずに褒めて伸ばす・・・というのは、なんだか解せません。
私の研修では「褒める」という言葉はだしません。

なんだか、お子ちゃま相手にビジネスをしているような気さえしてきます。
これも悲しいというか、情けない。

そうはいっても、【時代の流れ】として受け止めなければならないのでしょうか・・・。

4月23日、本日の朝日新聞に牛丼チェーンの吉野家が来店客に「いらっしゃいませ」を言うのを辞めたとありました。
2019年9月にマニュアルを変更済みだったそうです。
「『いらっしゃませ』と言われてもお客さんは返事のしようがないが,『こんにちは』だと返事がしやすい。そこで会話が生まれることもある」と河村社長の発案だそうです。

「いらっしゃいませ」という挨拶・接遇用語まで否定されていくのでしょうか・・・。

私はクリーニング店の接客のコンサルティングをさせて頂いていましたが、
当初、そこのマニュアルも「こんにちは」から始まり「いらっしゃいませ」がありませんでした。
わざわざ、自分のお店を選び、クリーニングの品物を持ってきてくれる素敵なお客様には、やはり歓迎の「いらっしゃいませ」と声掛けすべきでです。
その旨を話し「いらっしゃいませ、こんにちは」へ統一した経緯があります。
その挨拶含め、スタッフさんは自分たちの楽な方へ、都合の良い方へと勝手にマナーを捻じ曲げやすいのです。
私たちの仕事はお客様ありきです。
自分一人で仕事が成り立つわけではなく、当然売り上げもお客様があってのこと。

だから、服装の乱れや、ヘアースタイル、言葉遣い等々、相手(お客様)を不快にさせないためのビジネスマナーが存在し、重要なのです。
・・・・という私の考えも、時代にあわなくなってきているということなのでしょうか。

叱る必要はありませんが、しっかり上司として会社として、ルールと期待を伝えるべきなのです。
褒める?!
仕事は100点取れて当たり前。仕事は褒められるのを求めるものではない、達成をかみしめられたらいいのではないでしょうか。

とはいえ、
また、新たに【今、この時】にあった研修の提案をしていかなくちゃ!です。
使えなくなったものは、さっぱりと捨ててしまうと、あー、スカッとします。

それでも、ビジネスマナーはしっかりと継承していきたいと考えています。
初めは相手のためかもしれませんが、それは時間と共に自分に戻り、自分の【人間性】【仕事力】に反映されるからです。

私は丁寧で美しい言葉遣いが好きです。
ルールを守ったビジネススーツの着こなしをしている人を見ると、その人の仕事力を感じます。
女性も服装やメイクで仕事に対する想いを感じます。
企業の質は上下関係(敬意を示す)で計ることができると思っています。
ビジネス含め、マナーは必要かつ重要です。

不要なものと、不要ではないものの見極めをしっかりしていきたい、させていきたいと思うこの頃です。