BLOSSOM通信

成人の日と伊達直人

今日は厳しい寒さの中、北海道内では49014人が成人の日を迎えました。

成人の日は『大人になったことを自覚し、自ら生き抜こうとする青年を祝い励ます日』です。
とはいえ、やはり、“晴れ着”に目が行きます。
Facebookでも、娘の晴れ着姿を載せている母親が少なくありません。
幸せそうな家庭や、家族の愛が伝わってきます。
私も、娘の成人式は、綺麗で晴れやかな娘の成長が嬉しいものでした。
でも、母子家庭の娘には、本当にギリギリまで悩んで、振り袖を買いました。
成人式の日、嬉しそうに着付けをしてもらい、馬子にも衣装の娘は、とても嬉しそうで、私は親として『少し無理してよかった!』と思ったものでした。
そんな私も母一人で育ちました。
「いいよ、べつに、成人式は行かない!」と母に言った事を覚えています。
女の子だから、振り袖を着たかったなあ。
でも、とても「買って欲しい」「着せて欲しい」は言える状況ではありませんでした。
ちょっと…いえ、かなり心残りです、今でも(笑)
今年、あの伊達直人さんが、児童養護施設に成人式の晴れ着をプレゼントしたそうです。
施設は18歳になると退所しなければなりません。
そんな状況では、成人式の振り袖など、きっと諦めていたんだろうからすごく嬉しかったろうなあ、と胸が熱くなります。
そして、それ以上に、伊達直人さんの想いと行動に、胸が熱くなりました。
この伊達直人は数年前に初めてランドセルを贈った、あの彼です。
彼は三才の時にお母さんを亡くしています。
小学校の入学の時にはランドセルが無かったのだそうです。
サンタクロースにお願いしても、ランドセルはもらうことができなかったといいます。
恵まれた裕福な生活環境ではなかったようです。
彼は社会人になって、24歳になった時から、家の近くの児童養護施設に毎月一万円を匿名で贈るようになります。
40歳を越えた今でも、ずっと続けているのです。
自分の優しさを誰かのために使うことは、簡単そうだけど、実はとても難しいと思うのです。
そして表面化させて伝えることはできても、目立たないように何気なく優しさを伝えることができるのは、本当に優しさを持った人でなければ出来ないように思います。
そうでなければ偽善になってしまう…。
全国で、色々な成人式が行われます。
趣向を凝らし、楽しいイベントとして開催されてもいます。
『大人になったことを自覚し、自ら生き抜こうとする青年を祝い励ます日』
本当は、上手にその想いを継承して行かなくてはなりません。
大人が後ろ姿で示し、きちんと教えていくことを、優先にしたいものだと思っています。
『私に出来る何か』をちゃんと考えていきたいと想う、私の何回目かの成人式となった2014年の成人の日でした。                                                                                     l2014.1.13