BLOSSOM通信

人の温かさと、自分の役割を理解できなければ、仕事のできる人材にはならない

平成30年の11月に担当させて頂いたジョブキタの若年層ワークトライアル。
約1か月間の座学研修を終え、研修生さんたちは順調に職場実習に向かっています。
本当に素直でまじめな若者ばかりなので、正社員へと続いてくれることを祈っています。

頑張っているのに、うまくいかない、思った結果がでないという、若者が集まりました。
頑張ってきたのが、よくわかります。
だからこそ、
力を貸して、成長させて、このイライラするであろう場所から脱却させてあげたいという思いが強くなります。

頑張っているのに、うまくいかないのは、
まだ頑張れるのに本当は頑張っていないか、
頑張り方やその方向が間違っているか、でしょう。

たったそれだけのことですが、教わることがなく、気づくことがなければ、ずっと引きずってしまう悲しい現実です。

今回は、ジョブキタさんの担当の皆さんも真剣で、かつ温かく、
研修生たちは、大いに影響を受けたようです。
職業体験で実際に同行した後、
「こんな先輩の下で仕事がしたい!!」そう言う研修生が多く、そう感じさせることは、今回のワークトライアルで一番心に響く、重要なことだったのではないか、と振り返っています。

仕事を真剣にやっている身近な先輩を感じること。
その先輩の何気ない言葉から、人柄や仕事への向き合い方を教われること。
ジョブキタの社員の皆さんのすごさを改めて感じさせて頂きました。

そして、私は約一月間、
学校の先生と生徒のように、
また職場の上司と部下のように、
ともに向き合える、この研修の座学の講師の仕事が大好きです。

期間が長い分、うざいと感じられたり、嫌われることのリスクもあるのかもしれませんが、
一方で、こちらが本音で向かえば向かうほど、相手も本音で向き合ってくれるようになる、という実感があります。

私のような、“昭和の上司”が役に立つことが、まだまだたくさんあると信じています。
真剣に叱り、心の底から褒めて認める。
人間同士の温かさと、そこに生まれる信頼関係を、わかって欲しいと思います。
そして、
戸惑っていた研修生も、最後は、みんな目が変わるのです。

就職率が良くなったということで縮小されつつある、若年層のワークトライアル。
就職率が良くなったからこそ、本当に苦しんでいる能力のある人材を磨いていくことが必要だと強く思っています。
そして、こんなに真摯にこの事業に向き合いかかわっているジョブキタのような受け入れ先企業を、行政はしっかり見極めてほしいと、切に願います。
「仕様書通りにしてくれればいい」では、決して無いと、いつも考えています。

人の温かさを知らなければ、そして自分の役割を理解できなければ、仕事のできる人材は生まれません。
キャリア支援で大学が教えている,自信や自己肯定、大きな目標設定だけでは、仕事はできないと私は考えています。

私の研修生たち、頑張れ!!