BLOSSOM通信

「褒める」も「叱る」も指導の一部 ~部下の指導法~

近年の部下の指導法と言えば、「褒める」というキーワードが真っ先に頭に浮かびます。
「褒める」ということをされると、人は心地よくなり、モチベーションも上がるという効果があります。

但し、いつもいつも褒められてばかりだと、それが当たり前になり、無刺激、無感動になるはずです。
しかも、口先だけで手あたり次第に褒めればいいと考えている上司も少なくないのが現状。
褒めるなら、効果的に褒めなければ意味がありません。

元ラグビー日本代表のキャプテン廣瀬俊朗氏があるテレビ番組の中で話していたことを、ふと思い出しました。

【「褒める」ことをナチュラルに伝える方法】になるかと思います。
1つ目は
一言加える。過去を引き合いに出して今を引き立てる、ということです。
例えば、
「以前は〇〇だったけど、今は△△だよね」や
「前から思っていたが、〇〇だよね」という褒め方をします。

2つ目は
直接褒めない。第三者が評価している、という伝え方です。
「課長が、君は〇〇で素晴らしいと言っていたよ」という褒め方です。
第三者を、「お客様が・・・」とか、「先日の会議の中で・・・」にすると、人が特定されないので、その人の口を借りて、自分の褒めたいことを伝えることもできます。

3つ目は
褒める対象を変える。その結果よりも過程・プロセスを褒めるほうが、人の認知欲求を満たします。
「君の〇〇という行動が、今回の大きな勝因だな」とか
「あなたがどれだけ頑張ってくれていたか、その頑張りがこの結果につながった」
という結果よりもプロセスに視点を当てた褒め方です。

シャイな男性上司の皆さんも、このテクニックを使うと褒め上手になりますね。
しかもこの3つのポイントは対象の部下の言動をじっくり観察して把握していなければできない褒め方です。褒める方も褒められたほうも、しっかり心の底からモチベーションが上がります。

そして、物事には緩急があるから、よい刺激になるというのが真実。
部下指導も同様で、「叱る」ことがあるから「褒める」がモチベーションのフックになる。
逆を言うと、優れた「褒める」があれば「叱る」こともモチベーションのフックになるということも忘れずに。
「褒める」と「叱る」は、セットであり、指導の一つのカテゴリーです。