BLOSSOM通信

「流行を創っているんじゃない。私自身が流行だから」ココ・シャネル

私はCHANELのブランドが好きだった。

シングルマザーで仕事を始めた時は「いつかCHANELのスーツが似合うキャリアウーマンになる!」と思っていた。
CHANELを含め“ブランドもの”がもてはやされていた時代でもあり、CHANELの『金持ち感』みたいなものと釣り合う自分になることも、当時の私の目標だったのかもしれない。
結局はピアスを付けるくらいだったけれど、女性らしさと、わずかな成金感が、好きだった。

シャネルがどんな人かも知らず、華やかさめいたものに魅かれていた。
彼女の生涯が映画になり、それを見て認識を変えた。

ココ・シャネルが1971年1月に87歳の生涯を終えて、今年は50年だそうだ。
ということは、どこかで同じ空気と同じ時を共有していたことになる。

そして今、自分で起業もして、年齢も重ねた私は、ココ・シャネルという女性を人としてリスペクトしている。
その強さとしなやかさが人として、経営者として、そして女性としてすごいと思っている。

ビジネス的に捉えると、
高級ブランドの創業者として、彼女の最大の強みは「マーケティング戦略」なのだそうだ。
裁縫の下働きから小さな帽子店を構え、洋服や香水までも・・・と考えると、うなずける。
しかも大きな変革を伴っての発展。スカートの丈を短くしたり、ショートヘアを流行させたり、黒色を使ったり。ということは敵も多かったのでは、と簡単に想像できてしまう。

そして一方一人の人間としては、何もかもに恵まれた人ではなかったらしい。
母親が早くに亡くなり、父親に捨てられ孤児院で育つ。

親に捨てられたという心の傷を負いながら、自分の人生に自己責任を持ち続けた人。

【20歳の顔は自然がくれたもの。30歳の顔はあなたの生活が、50歳の顔にはあなた自身の価値が表れる】

ココ・シャネルのそんな言葉にハッとさせられる。
ああ、私の価値は顔に出せているのだろうか。

【美しさは女性の「武器」であり、装いは「知恵」であり、謙虚さは「エレガント」である。】

私は知恵とエレガントさを持てているのだろうか、と。
凛とした生き方ができているのだろうか。

今の私が、仕事も生き方も、ちょっと追いかけてみたい人だ。