BLOSSOM通信

優しさ、とは・・・

先日「糸」という映画を観てきました。
年代ごとで感じる「ラブストーリー感」も異なるのでしょうが、私の年代でも、なんだか「信じたい!!」という気持ちを思い出させてくれたラブストーリーでした。
しかも、優しさがたくさんで、いい涙を誘います。

で、優しさ、って・・・なんて、考えてみたところです。

映画の挿入歌に、主題歌と同じ中島みゆきさんの「ファイト」という曲が使われています。
劇中でカラオケとしてうたわれていて、「そんな暗い歌はやめろ~!」なんて言いながら、ものすごく心にズンッとくる歌詞でした。

   ファイト!戦う君のことを 戦わない奴らが笑うだろう
   ファイト!冷たい水の中を 震えながら登って行け

と何度も繰り返されます。
このフレーズの前後も素晴らしい詩なのですが、耳にのこるリピートされるフレーズ。

なんか、戦ってきたからこその優しさだと受け止めてしまいました。

優しい・・・って、優美、優雅、という熟語にもあるような見た目の美しさを意味することがあります。
もちろん思いやりという優しさもあります。
そして、【殊勝である。けなげである。りっぱである】という意味もあります。

最後の、殊勝である・けなげである・りっぱである、という優しさを感じながら、このストーリーに涙した観客も多かったのでは・・・と。

   暗い水の流れに打たれながら 魚たち登ってゆく
   光ってるのは傷ついて剥がれかけた鱗が揺れるから
   いっそ水の流れに身をまかせ 落ちてしまえば楽なのにね
   やせこけてそんなにやせこけて魚たち登ってゆく

戦うことを避けて生きるより、挑み続けながら得ることって多いのでしょうね。