【ス体】って知っていますか?
そこそこ年齢のいっている私でも、普通に使ってしまう言葉がある
「マジっスか」(笑)
運動部の男子学生から広がったと言われている言葉遣いである
「そうっスね」
「マジやばいっス」
社会言語学者の中村桃子氏が「ス体」と命名したそうだ。
今や自然にさえ聞こえる【ス体】
これほど世の中に浸透したのは、親しみと丁寧さを同時に伝えられるからということだ。
「これで大丈夫っス。使ってみるといいっス。」
修理点検を依頼した業者の若い技術者が、50代男性に向けて云ったことばだが、
『それは別に目くじらを立てるほどの嫌悪感を抱かせるものでは無かった。かえって、人柄が伝わってきた。これが時代なのか・・・』
という話がある。
「この50代男性のように好意的に受け止めてもらえるといいが、そうではない場面が多いことをわきまえてほしい」と研修時に話をした。
言葉遣いを含むマナーを教える私としては、おススメしていない。
いろいろあっていい時代?
ところが【ス体】と命名されていて、しかも悪い意味合いではないことを改めて知った。
今回オリンピックのスケートボード競技時の解説者がこの【ス体】を盛んに使っていることで「肩ひじ張らない普段着の語り口で軽快だ」と高評価されている。
折り目正しく話すアナウンサーの横で、自分口調で話すことをやり遂げた、良い意味での自由さに感心する。
最も状況を的確に伝える言葉使いだったのだろう。
いろいろあっていい時代が、本当に始まっているようだ。