最近、コミュニケーションの研修の中で、【アンガーコントロール】について話をしました。
人は「怒り」を上手にコントロールできると、年収が2倍になり、寿命が7年長くなる、という噂もあります。
さて、よく耳にするようになった「アンガーマネジメント」という言葉。
そんなに私たちは『アンガー(怒り)』の状態で居ることが多く、コントロール不可になっているのでしょうか。
そんな疑問が浮かびます。
心理を多小ともかじっていると、【インナーチャイルド】や【マインドフルネス】そして【アサーション】の中にも、類似したテーマと内容を取り扱っていきます。
インナーチャイルドを癒していくとき、自分の怒りのような感情に、名前をつけていく、というワークもあります。
アサーションも“態度”ということで、態度の特徴と、その裏にある自分の言動や気持ちを解明します。
怒りと向き合う、というよりは、自分の気持と向き合うことをします。
なぜ「怒り」がピックアップされるかというと、
怒りの感情には、他の感情にはない3つの特徴があるからです。
1.「怒り」というのは実は、何らかの要望を表現する方法の一つだからです。
アドラーは「怒りとは出し入れ可能な道具」と比喩しています。
例えば親が子供に対して怒りをぶつけるとき、
それは怒りを抑えきれずに怒鳴っているわけではなく、
大声で子供を威圧し、それによって自分の親としての主張を押し通すために「怒り」という道具を使っている、と言えます。
要望を主張する“わがまま”を、大人になった時も押し通していくには、「怒り」は確かに便利で効果的な道具になっていると云えそうです。
2.怒りには「一次感情」が存在し、それが怒りという表現として出てくる「二次感情」なのです。
怒りの裏側には、まず最初に「苛立ち」「日案」「恐れ」「寂しさ」「心配」「期待」等という「わかってもらいたい、本当の気持ち」が生まれています。
その「わかってもらいたい」一次感情に気が付かずに、ただ怒ってしまうことが少なくないのです。
自分の本当の気持、一次感情に気が付くと、建設的な会話や表現になっていくはずです。
3.人は怒りに対して、怒りで反応してしまいます。
「怒り」は伝染します。
怒りを抱えている人は、首位の人の潜在的は怒りも目覚めてしまうのです。
相手の自分に向けられた怒りの感情から、なんだか知らないうちに喧嘩になってしまった、ということは珍しくないことです。
売られた喧嘩は・・・とあるように、怒りのパワーは強力なので、影響力が大きいのです。理性を負かしてしまうほどのパワーがるのです。
だから、怒りの感情は伝染すると言います。
そこまで頻繁に『怒る』ことはないかもしれませんが、「怒り」は自分の本当の気持を隠
してしまい、おおよそ素直ではない自己表現になってしまっているということです。
しかも結末は、自分が望んでいたのとは180度違う結末になってしまうことが多々あります。
それは悲しいことですね。
ではそんな怒りの感情がむくむく湧いてきたらどうすると良いのでしょう。
「怒り」のピークは6秒間だと言います。
この6秒間を乗り切ることが出来れば、怒りに任せた衝動的な言動は避けられるでしょう。
6秒間です。
最も手軽なのは、6秒間ゆっくり数をカウントすること。
その時にゆっくり目お深呼吸がプラスできれば、更に落ち着けます。
自分を落ち着かせながら、
『この怒りの本当の自分の気持ちは何だろう?』と焦点を当ててみて下さい。
そして気が付いた【自分の本当の気持ち】を、相手に伝えて下さいね。