マナー豆知識

3月は様々な移動の時期。

周囲には、転勤や転職、退職、引っ越しなどをする方も多いのでは?

そんな方に、これまでの付き合いに感謝して、別れのしるしとして贈るのが『御餞別』。

金額や、品物選び、そして祝儀袋の書き方に、ちょっと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

今日は、そんな『御餞別のマナー』について。

○何を贈るか

「今までありがとうございました。どうぞお元気で」という気持ちを込めた記念品を選びたいですね。

“思い出になるモノ”よりは“実用品”が喜ばれます。

転居なら家庭用品、転職なら事務用品などはどうでしょう?

もちろん、あたたかい感謝の言葉をちゃんと添えて渡して下さい。

そして、お金を包む場合も多いでしょう。

となると、その金額に悩んでしまいます。

餞別の相場は、一万円以内を目安にします。

御餞別はお祝いとは違い、『お返し』がありません。

渡す側はあまりに金額をかける必要はありません。また、もらった側も、額が大きいと気が引けてしまうので、金額の目安を参考にしてください。

会社内の場合、

同僚への餞別は3千円から5千円程度。

上司から部下へは5千円から1万円程度でしょう。

○餞別を渡すときのマナー

お金を包む場合ののし袋は、蝶結びのご祝儀袋を使います。

表書きは【御餞別】【おはなむけ】と書きます。

但し、目上の人には【餞別】と書いてしまうと、失礼ともとられることがありますか、このような場合は【御礼】をお勧めします。

○餞別のお返しはしなくてもOK

何かのお祝いでお金や物品を頂いたときには、もらった金額相当のものをお返しするというのがマナーです。

ところが、餞別に関してはお返しをする必要はありません。

とはいえ、落ち着いたら、近況報告を兼ねてお礼状を送るくらいの気遣いはあったほうが良いでしょう。

4月に向け、あわただしく動き始めているこの時期。

寂しいお別れも多く、私も凹んでいます。

ですが、人は同じところにとどまっているわけにはいかないのです。

皆、無意識ですが、少しずつ自分の位置を変えているのです。

互いをたたえ合って、感謝を伝える風習って、素晴らしいと思います。