マナー豆知識

応接室の上座と下座について

☆ 席の場所よりも“椅子の格”を覚えておきましょう。

暗記よりも、もてなす心を理解したら無理なく覚えられます。
 
 取引先で、応接室に通され、どこに座るべきか迷うことがあるかもしれません。
特にビジネスの世界で、席次は重んじられます。ここでいま一度、応接室での席次(上座・下座)について、整理しましょう。
 「入り口から遠い席が上座」と言われますが、まず優先すべきは「椅子の格」です。椅子の格は上から順に、1番目が長椅子(ソファー)、2番目が肘付の1人掛けの椅子、3番目が』肘なしの1人掛けの椅子の順。大抵は入り口から遠い場所にソファーを置いているので、2つの条件を満たした配置です。ところがまれに逆の置き方をしている場合もあるので、その際は椅子の格に従うと良いでしょう。
 そもそも上座・下座は「お客様が落ち着いて過ごせる席を提供する」という考えによるもの。例えば、長椅子の方が1人掛けよりも広くてくつろげるし、入り口から遠い席は、ざわざわした事務所から遠く、気兼ねなく過ごせる・・・。そう考えれば無理なく覚えられますよね。
 また訪問先で目上の人に合う場合、特定の席を勧められない限り上座に着くのが無難。でも例えば長椅子に座る場合、上座の中でも図の3の位置に座ると言った気配りも必要でしょう。

 逆にゲストを自社の応接室に通す場合、相手を席次で迷わせないよう、具体的に席を示して「こちらの席へどうぞ」と案内するのがマナーです。