井島先生のおシゴト日記+α

高校生の就職面接セミナー ~『なぜ就職を進路としたのか?』~

高校生の模擬面接をする際、“なりきり人事担当”として気になるのが、進路として進学ではなく就職を選択した背景と理由です。

 

昨年までの理由は、

『母子家庭なので、親を助けたい』的なことが非常に多く、

「お涙頂戴的な湿っぽい事は、聞いていても暗くなるね」と言ったものです。

 

現状の点ではなく、自身の明るいであろう未来の姿に目を向けて考えなくては、本当の意思は伝わりません。

 

今年は、『兄妹が多くて、両親に楽をさせてあげたくて』という回答が多く、

思わず「ご両親は何歳?」と聞いてしまいました。

 

少々意地悪でしょうかねぇ(笑)

 

一生懸命考えて回答してくれるのですが、真剣さが伝わってきません。

「本当に働いたお給料を親に渡すの?」と訊くと、苦笑いがあります。

これが本音でしょう。

 

若さぶつけて、本音で話しができるようにしたいです!

高校の先生の意図もあるでしょうから、私の口出しが有効でない場合もあるでしょう。

 

でも、ひとり30分程度の限られた模擬面接の時間で、私がすること。

 

それは、目の前にいる子が、自分の将来とちゃんと向き合い、目標を持てるようなアドバイスです。

 

ほんの少し、本音を言えて顔が紅潮する正直な若者を見て、

「頑張れ!」と大きく背中を押しています。

 

自分の将来は、誰しも明るく力強いものである事を望んでいるはず。

そこに目を向けなければ、大変すぎて、私なら前進なんてできそうにありません。

 

自分以外の19歳が、同年代の友達と一緒に、おもしろ楽しく大学生として嬉々としてスタートし始めるとき、

自分は親のために、給料を渡す覚悟で、友達もいない中で仕事をする・・・・ああ、なんて残酷!

 

確かに家庭の事情もあり、進学を断念せざるおえない子も少なくありません。

私も、母子家庭だったので、同じでした。

 

だけど、未来は皆に平等に明るい光を降り注いでくれます。

自分の明るい未来に向けて目を上げれることができるかどうか・・・・

その、必要性と重要さ。

 

学校教育で是非教えて欲しい事の一つです。

2012.9.18