井島先生のおシゴト日記+α

アサーティブ・コミュニケーション

コミュニケーションと言っても、捉え方の方向がたくさんあります。
非常に奥の深い分野だと感じています。
 
BLORROMのお勧めのコミュニケーションスキルは、「アサーション」です。
BLOSSOMでは企業に向けてはもう2年ほど前から、また個人のレッスンの中にも昨年から「アサーション」を取り入れて、『きちんと自分の考えを意見として伝えることができるコミュニケーションスキル』をご提案しています。
 
アサーション(assertion)の発祥はアメリカで、1950年代に行動心理学と呼ばれる心理療法の中から生まれ、1970年代にはフェミニズムや人種差別による弱い立場簿人たちの人権の回復を目的に、大きな勇気を与えた理論です。
日本には1980年代から平木典子氏が紹介し、現在に至っています。
 
平木氏は、行動レベルでのアサーションを『自分の考え・欲求・気持ちなどを率直に、正直にその立場の状況にあった適切な方法で述べること』と定義しています。
良く「さわやかな自己表現」と訳されます。
 
さて、今週は、その「アサーティブ・コミュニケーション」の研修をしてきました。
 
簡単に理解しきれるものではないので、二日間のカリキュラムで提案し、その第1回目です。
また、「組織コミュニケーション」と併せて、展開させてアサーティブネスの理解をすることが研修の目的です。
 
2日間で50名の管理者層を対象に行いました。
研修時間の3分の1程度をワークにして、個人やグループでの意見交換等もしてもらいます。
 
その中で、「自分の意見や考えも間違いではないこと、と同時に相手の意見や考えも間違いではないこと。」を徹底して“感じて”いただきます。
実は、この部分に“慣れる事”も結構大変なのです。(写真)
 
今回は、わかりやすく人の基本的態度を理解してもらうために、おなじみのアニメキャラクターを登場させたり、話の組み立てを公式に当てはめたりしてみました。
 
今回の研修先企業は、社会福祉の業界の大手で、360余名の職員さんが365名24時間体制で仕事をしています。
職員同士・また対利用者さんとのコミュニケーション上での葛藤も多いという一面を持つ業界でもあります。
 
アサーティブを活かして、自分の考え・欲求・気持ちなどを率直に、正直にその立場の状況にあった適切な方法で述べあえる環境作りのお役に立てればと、思います。
 
2009.10.3