人材を育てる、と言うのは、時代を問わず、企業として最重要課題なのではないかと考えています。
もちろん時代は変化し続けているので、人材の育て方にも変化が必要だと感じます。
即戦力、とか専門性の高い人材を雇用する、とか、いろいろ言われていますが、
どんな素晴らしい花も木も、手を加えることを全くしなければ枯れてしまいます。
4月に入社した
新入社員たちは、今どうしていますか?
半年が過ぎ、思った以上に成長した人材が多いと思います。
仕事も覚え、社内外の人間関係にも慣れ、その人らしさが出てきているといいと思います。
とはいえ、更にモチベーションを上げて、2年目に突入してくれるのが、当たり前ではありません。
入社1年前後で退社してしまう人材も、近年増えています。
入社した半分が1年未満でやめてしまった、という企業も実際にありました。
人材を育成する、という重要課題に対して、どのような手を打っていますか?
メンター制度を取り入れている企業もあります。
私も札幌商工会議所で「メンター研修」も担当しています。
メンター制度はうまく回さないと意味がありません。
メンターがメンタルを止んでしまったという現実も少なからずありました。
メンター制度は、順調に回っていますか?
4月の新入社員研修、商工会議所も述べ150名の若者の参加がありました。
学生気分から抜け出るきっかけになり、モチベーションを上げるスタートが新入社員研修の効果の一つです。
実際の業務の前にビジネスマナーをあれこれ学んだとしても、どこか上の空で、頭にも入っていなければ、身についていないというのが幻日だったかもしれません。
そして、実際に就業して半年、
実はこの時点でのフォロー研修が人材を育て始める研修になっていくのです。
今回札幌商工会議所の新入社員フォロー研修には35名程度の参加がありました。
新入社員研修に参加した人数の5分の1です。
本当は8割の方には参加をしてほしい研修内容なのです。
4月に教えたビジネスマナーの復習と、今から起こりうるヒューマンエラーの研修が主です。
そして、プレゼンテーションで使う話の組み立てと仕方を学んでもらいます。
まず、この半年の状況を伺います。
「仕事にはだいぶ慣れてきた」
「通勤、という習慣が付いた」
「仕事が楽しくなってきた」
と言う反面
「人間関係がうまくいかない」
「言われたままやってきた仕事・業務に対して疑問が沸いてきた」
という感想・実態があります。
そう、【やっと周囲が見えてきた】あるいは【周囲を見る余裕が出てきた】と言うのが、今なのです。
そして、【この今の状況を整理する】ことがこれからのモチベーションにつながることであり、
おざなりにしてしまえば退社につながりかねない分かれ目でもあります。
コロナが収まりきらない状況ではありますが、
研修の担当者の理解も得て、意見交換をできるような研修にしています。
同じように半年を過ごしてきた人たちと、意見と言う実状をシェアすることで、
講師がガミガミいう以上の気づきと納得を得ることができるからです。
今回の一日の研修の感想も
概ね「よかった」という評価でした。
「ビジネスマナーの振り返りができて、曖昧だったところをきちんと整理することができた」
「自分が成長していたことを、改めて感じることができた。これからも成長していきたい」
「いろいろな人の話を聴くことで、気が付くことが多かった。気持ちが楽になった」
等々の感想です。
このような機会を作り、体験させてあげることが、人材の成長、育成につながるのです。
異業種の同年代の人と縁を持つことの重要性。
視野も広がり、自他の理解にもつながるでしょう。
自己評価、他者の評価も、等身大でできていくことでしょう。
社内の研修ももちろんですが、いつもとは異なる視点から物事を教わる機会を、大事な人材に与えてあげて欲しいと思います。
春には学生くさくてフワフワしていた新入社員たちは、
この6か月で、とても落ち着き、余裕があるように見えました。
自覚と自信。これからも必要な栄養素だと考えます。
対面の研修も増え始める頃でしょうか。
人材育成に関わる皆さんには、
オンラインではない、通信ではない、人材を育てるための研修をどうぞ真剣に考えて頂きたいと熱望します。。