今朝、札幌市某地下鉄駅の改札口でのこと。
年配の女性が、改札口が空かずに困っていて、若いビジネスマンが親切に話しを聞いています。敬老パスか何かの不具合のようで、『これは、駅員さんを呼んだほうが良いのでは』と、思いました。
そこに、のっそりと駅員がやってきて、おもむろに「これはっ、使えないですからっ!」と大声でひとこと。この小さい『っ』の語調を想像してみてください。
こんな言い方あり?!
私がその年配の女性なら、この一言は単に私を“萎縮”させてしまうだけでしょう。
この対応は、会話ではなく、まるで命令的な否定語です。
おいおい、相手は“お客様”だぞ!
この駅員さんに、“サービス業”の意識も持っていただきたいですが、まず、サービス以前の会話が出来てないのでは?
すがすがしい朝なのに、仕事柄か、ツイツイ気になってしまうのです・・・・(笑)
さて、今週は旅行業のフロント業務者を対象のサービスアップの研修を釧路・帯広(駅の写真だけです)でしてきました。
昨年度から、通算3回目の研修です。
担当者や管理職の方は、真剣に先を見据えていらっしゃいます。
一方では様々な雇用形態の問題も抱えながら、『サービスと言う業務を通して人を育てて行こう』と云う強い信念が伝わってくるようです。
研修の内容も、積極的に問題意識をもって意見を出してくださるので、回を重ねるごとに充実し、現状に沿った物が出来あがっていると実感しています。
当初はレベル診断(店頭での調査)を通して、『良い・悪い』の報告と課題を提示することが目的でした。
現在は個別のレベルアップを目標に、各人ごとの研修(ロールプレイング)と全体の研修の二段重ねでさせていただいております。
個人のレベルアップと好印象の創造は『会話力の向上』が最優先・最重要項目であると考えています。
伸びの差は多少ありますが確実にレベルアップに繋がります。
さて、「接客にはこれでよいというゴールが無いんだよね」と豊富な経験をお持ちの管理者がおっしゃっていましたが、本当にそうです。
しかも、何が良くて何が悪いかと言うことも、実際は受け取る相手の“感じ方”なので、明らかにしていくことは非常にむずかしいのが現状です。
とはいえ今の時代、どの業種も「サービス業」の意識を持って、またそれを顧客に伝えていかなくてはいけない時代なのです。
私は、【好感が持てる接客】=【好印象のコミュニケーション】=【会話力】と考えており、私の研修の基軸はココです。
社内外問わず、きちんとした“会話の出来る人材”を鍛え育てることが、サービス業を含め、CS《顧客満足》を念頭に置いている全てのビジネスパーソンに、必要不可欠な教育ではないかと、日々考えています。
2009.8.8