BLOSSOM通信

美術館での鑑賞にもマナーがある

急にオフになった日曜日、札幌 芸術の森美術館に行ってきました。

「だまし絵」でその名前を知っていた「エッシャーの世界」の最終日でもあったからです。

以前「価値の創造」というテーマの研修を、ピンチヒッターで担当させていただいたことがあります。
本来のご担当の大学の先生が作成した資料には、「だまし絵」なるものが数点載っていました。

私なりの解釈もあったのですが、
・視点を変えると見えてくることが違う
・自分の思い込みが他の見方や見え方を消してしまう
そのようなことを強調しながら冷や汗もので研修を進めたことを思い出します。

その後、心理学も勉強し、多義図形のことも教わり、今回「エッシャーの世界」という展示会には是非行ってみたいと思っていました。

秋晴れの日曜日は、この芸術の森美術館も他のイベントもあり、午後でも道は混み、駐車場は満車。
家族連れが多く、ほほえましい公園の情景が目の前には広がります。

私が目指したのは、そのような公園でのひと時ではなく、
静寂な落ち着く場所の美術館。
初めて行く芸術の森美術館ですが、「美術館」だと思っていました。

皆が「楽しむ」と「楽しめる」は違うはず…。
美術館は変わったのか、ここが違うのか…。

小さい子が飽きて椅子に寝転んでいます。
親に抱かれるくらいの子の鳴き声が館内に響きます。
作品が細かく小さいせいか、作品に触れて話し合っている人がいます。
子供を肩車してエッシャーの作品を指さし、「ほらお魚だよ」と言っている親がいます。

車いすで観ていた女性が「私は邪魔かしら?」とつぶやいていましたが、
館内は“ごった返す”ほど混雑しています。

そして、学芸員なのか警備スタッフなのかわかりませんが、
入場規制も、注意も、全くありませんでした。

そして、
私の期待する「静寂」も「落ち着き」も、そこにはありませんでした。

小さい子から大人まで、
車いすでの鑑賞でも、誰もが芸術を愛し、楽しむ権利があります。
だからこそ、マナーというものが存在し、私たちはマナーをわきまえなくてはならないのです。

過去にはロダンやムンクの作品を見れた時もあったようです。
世界の本物を展示しているはずです。

それなのに、ホームページにも鑑賞時のマナーについては一言もありません。
入場の際の注意もありません。

次回は「ディズニープリンセスとアナと雪の女王展」だそうです。
これは子供たちにも見せたいですね。

見る側も、見せる側も、
展示している作品に敬意と責任をもった気遣いが必要です。

たまたま行った日がこんな日だったのかも…

参考までに,美術館の鑑賞マナーを。

「来館者の皆さまに気持ちよくご鑑賞いただくため、
また作品を保存して次世代の鑑賞者にも楽しんでもらうために、
下記のマナーをお守りくださいますようご協力をお願いします」

・作品にはお手を触れないでください。手の汚れや脂が付くと、修復できない場合があります。
 ・ほかのお客様のご迷惑になるような大きな声や音を立てぬよう、館内ではお静かに願います。
 ・人や作品にぶつかると危険ですので、展示室では走らないでください。
 ・全館禁煙です。
 ・館内での飲食はご遠慮ください。
 ・携帯電話の使用はご遠慮ください。
 ・大きな荷物はロッカーにお預けください。気づかぬうちに作品を傷つけることがあります。
 ・傘は傘立に入れてください。
 ・メモをお取りになる場合はペンではなく、鉛筆やシャープペンシルをご使用ください。
 ・酒気帯びの方のご入館はお断りする場合がございます。
 ・許可なく写真やビデオの撮影はできません。
 ・小さいお子様とは手をつないでご鑑賞ください。
  そして美術館でのいろいろなマナーを教えてあげてください

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