BLOSSOM通信

おかれた環境の中での【自己アピール】のコツ

キャリアコンサルタントの私は、
応募書類上と採用面接時の「自己アピール」については、
【前向きに自分の良さを伝える】ように指導します。
もちろん客観的に納得できる説明も不可欠です。

そして、『その応募書類に書いたとおりでいなければ・・・』
と、強く考え始めると、自分の中にギャップも生じ、辛くなってしまうことも無きにしも非ずでしょう。

実際に、
「応募書類が気に入られて、期待をめっちゃかけられ、今更“できません”なんていえなくてつらかった・・・」
と中途採用されたものの、メンタル不調になってしまった男性が教えてくれたことがあります。

応募書類は正直“若干盛る”ように教え指示しないと、
自分を過小評価してしまう人が多いので、その防止でもあります。

職場や実際の仕事の場面では【自己アピール】のとらえ方を少し変化さえることがおすすめです。


人は、自分の居場所があると安心できるものです。
そのために、ついつい【自己アピール】をすることが得策のように考えることがあります。
「私は〇〇が得意です」
「私は〇〇には自信があります」
「私は〇〇で評価を受けました」
みたいに、【自己アピール=長所のアピール】と公式を作ってしまっているのでは?

アメリカの心理学者が生命保険会社に勤める20人の新入社員を2グループに分け、
1つには「配属された職場で自分はこんな弱みがあると、弱点をさらけ出しなさい」
もう一つには「長所のみをアピールしなさい」
と指示を出しました。

とても興味深いことに、
長所をアピールしたグループよりも、弱点をアピールしたグループのほうが、
ストレスの度合いが低く、マイペースで仕事ができ、加えて良好な人間関係を築けたそうです。

「〇〇が苦手です」
「〇〇がうまくできません」
と、人に弱みを見せることで、自分の分をわきまえ謙虚になり、
それが誠実な印象を与え、
人間関係が円滑になる、ということでしょうか。

【ありのままの自分でいられる⇔自己アピール】の本来の形です。
だから、長所も弱みも適度に認め、」伝えていくことが素直さでもありますね。

【自己アピール=長所のアピール】になってしまっていると、
自分を繕い、失敗を恐れ、人の目が気になり・・・体中に無意味な力が入っているかもしれませんね。

職場でも家庭でも、同様だと思いますが、いかがでしょう。