“ひとりの男の子”がいました。
テレビゲームがはやりだし、ドラクエの発売日になると行列ができる、そんな時代です。
小学校の卒業文集に「趣味はテレビゲーム、将来の夢は大金持ち」と書いた。
おとなしいけれど、サッカー部にも入り普通の少年、成年へと成長します。
夜学に通いながら仕事もまじめに勤め、印象は“真面目”。
決して暗い子ではありません。
普通に周囲にいる一人の男性です。
でも、どの時代も、強い立場の者と弱い立場の者は存在するもの。
彼は
未成年だから・・・と職場の懇親会には呼ばれず
経費の削減のために・・・と担当の仕事を“外注”に奪われてしまいます。
いくら明るく元気にあいさつをしたところで、
いくら真面目に無遅刻無欠勤で仕事をしたところで、
結果この男性は“弱い立場”で、だんだんと【社会に嫌気】がさしていったといいます。
どこにでもありそう。(「ある」と断定したくない)
大なり小なり、私自身にも起こっている現実だと感じています。
私も含め、自分が“(弱い立場なので)理不尽な扱いをされた”と感じたことのある人は多いと思います。
そんな時、
誰も、助けてくれなかったり、
誰も、話も聞かずわかってくれなかったり、
どんどん現状が悪くなって行くのを感じたら・・・
もしかしたら、矛先は【社会に嫌気】がさすことになってしまう。
小さなストレスは、
まずは『自分が悪いのでは?至らないのでは?自分に原因があるのでは?』という言動から始まります。
この時は、とても迷って悩んでいる時なので、カウンセリングや相談に乗ってくれる人がいると、この状態から抜け出すことは難しくはありません。
ところが、一向に改善されないと、あるいは逆にマイナスに進んで行くと感じると、
今度は『これは自分ではなく、相手や周囲や、世の中に問題があるのでは?こんなに自分は反省をして改善をしているのに、何も良くならないのは自分ではなく、きっと周りが、あなたが悪いのでは?』と変化していきます。
この時にはまだ人の話に少しは耳を傾けることができるのですが・・・。
心が殺伐としているので、人に暴言を吐いたり、キレるという状況になることが多く、周囲が引いてしまうことがあります。
救いの手はどんどん離れて行ってしまうのです。
そして、結局は自分の感情も思考もコントロールできなくなって行くのです。
何をしても無駄だ、
イイコトなんてこれから先あるわけがない、
周囲も親も友人も、皆あてにならない、助けてくれないどころか自分を非難するんだ、
こんな時代、こんな世の中が全てが自分の敵なんだ!
辛いことですが、人の心は、こうして徐々に変わり行くことがあります。
そして、どんな人にも起こりうることかと思っています。
そして、
「しかたないよねぇ」ではなく、そこから自分で抜け出す方法と技術を持たなくてはならない時代です。
そんな悲しい時代です。
今回の“ひとりの男の子”は先日放火事件を起こした41歳の男性がモデルです。
朝日新聞の記事を参考にしてご紹介しました。
コミュニケーションが不足している現代の、大きな大きな課題の一つだと感じています。