19年前に起業を考えた時、一番最初に頭に浮かんだことは「“会社”をどこに作ろうか」でした。
会社という“箱”の存在が、信用にもつながると、考えていた時代でもあります。
もちろん法人格にもこだわり、会社名にもこだわり、会社設立のパーティにもこだわったことを思い出します。
“目に見えるカタチ”が大事な気がしていたし、そんな価値観を否めない時代だったと、ある意味懐かしく振り返ってしまいます。
実は心の中では、次に会社を移転するときは、会社の規模を大きくするとき!と決めていました。
ところが今回の移転の理由は少々違いました。
3年前のコロナが広まりだしたころから、働き方も、ビジネスに対する価値観も、あっという間に大きく変わりました。
良くも悪くも働き方改革、ワーク・ライフ・バランスが進むことになりました。
仕事はパソコンとスマホさえあれば、問題なくできます。
そうなると、肩の凝るようなスーツも不要、名刺も不要、もちろん出社もしなくて良いということは、会社というオフィスも無くても何とかなるということです。
一気に効率的と言うか、簡素化されました。
実は無駄だったことが、潔く削られたということかもしれません。
そして、当然のように、私も出社して仕事をする機会が大幅に減りました。
会社という“箱”は私のこだわりでもあり、もしかすると見栄だったかもしれませんが、私の起業という意識を支えてくれていた大きな大きなものです。
この支えを見直すというのは、自分の中で抵抗感も少なくはありませんでした。
そして今回の移転は、少し悲しいことに縮小です。
仕事の内容は変わらず進めていきますが、【研修】そのものの実施が大きく減っていることもあり、時代に合わせた新規事業も始めていく必要性にも迫られています。
「時代に合わせて変化したものが生き残る」この進化論はビジネスにおいても当てはまりますね。
ビジネスパーソンは変化適応業だと、自分の研修の中でも伝えていますが、本当に、今それを試されているように思えてなりません(笑)
起業19年目にしてのオフィス移転を、好機と捉え、クオリティを上げていくしかないと考えています。
今後ともどうぞ宜しくお願い致します。