新入社員の研修の真っただ中だが、
どこか若者たちは人にも自分にも優しいと肌で感じている。
今の時代に“切羽詰まった”“ハングリー”という気持ちの人は求めることはできないが、お客様感覚というか、他人事というか、彼らの真剣みが伝わりにくいのが現実だと思っている。
『この仕事や会社でもいいけど、思いどおりじゃなかったら、別の仕事や会社があるし・・・』と、「頑張ります!」と言っている裏側に見えてしまう。
そこを、意識変化させていくのが新人研修だと私は自分の使命にもしているので、いつもついつい熱弁をふるってしまい、時間をかけすぎてしまうところだ(笑)。
競泳の北島康介選手が現役引退を決めた。
33歳という年齢はまだまだ若いと思うが、競泳という世界では、活躍できる年齢はもう少し低いのが実情なのかもしれない。
気力と知力でも追いつけない体力が物を言うこともあるのだろう。
たまたまオリンピックへの選考という時期とかさなってしまったが、
『世代交代』という現実。
「やり切った感じでいっぱい!」とすがすがしくいえる北島康介さんは、やはり素敵でかっこいい。
平井コーチが『北島康介』を表現していたとき、
誰よりも真剣にコーチの話に耳を傾け、
食い入るような鋭い眼の輝きがあり、
そして挨拶を含め礼儀の正しい子、だったと何かのインタビューに答えていたと記憶している。
ものすごく水泳の能力や技術が突出していたわけではないが、その『北島康介』にパワーを感じ取ったということを言っていた。
彼はいつも“真剣”だったのではないだろうか。
「やりきった」という言葉が、素晴らしく聞こえるのは、『北島康介』そのものだからかもしれないと思う。
私たちは何かをやりきることをしていただろうか。
やりきろうと熱意を持つことがあっただろうか。
33歳、人生年齢ではまだまだ若い、そして私よりすっと年下の北島康介さんの「やり切った。わりとすがすがしい。悔いはない」という、それを言わせたレースに臨む姿勢や、彼の決意を感じ、感動とともに自分を戒めることができた気がしている。
私たちの目の前にあるのは、自分がものすごく望んだこともあれば、
偶然に目の前に現れたこともある。
そのせいか、行動を起こす前に「ちょっとリスクが高いかな・・・。無理かも、無駄かも・・・」と逃げ腰になることもある。
もしかしたら、
生きていく私たちに必要なことは、
あれこれ自分の好みのものを探す前に、目の前にある縁のあることに、一所懸命になってみることではないか。
「やりきった!」と胸を張って言えるくらい、夢中になり楽しんでやってみようと、腹をくくることがいいかもしれない。
「やりきった」と言えることが、自分の人生を豊かにする一番の方法ではなにだろうか。
社会に出たたくさんのフレッシュマンの「やりきった!」をいつか聞けるように、私も自分の仕事を通してリードしている。
私が必ず伝える3つのヒントがある。
1.有言実行
2.肯定的な言葉を使う
3.期限を決める
どうぞ、お試しを!
2016.4.9