研修の機会を与えてもらったことに感謝ができること
2022年度の新入社員研修も終了した企業・社員さんが多いのではないでしょうか。
新入社員の側から考えると、研修の機会をもらったことに感謝を忘れないで欲しいです。
「学び」は人にとって最も重要だと考えています。
その機会を、仕事の時間の一部を費やしてでも、与えてもらったということは、自分への期待かもしれませんね。
アンケートで時代を感じる
今年度のアンケートの中に「中途採用の新入社員には【新入社員研修】は不要。自分は30歳だし」というコメントを見つけました。
30歳なら、なおのこと、中途採用でも新入社員として受け入れてくれた会社に感謝ができてほしいものです。
そして、この中途採用の30歳の新入社員さんのコメントを肯定的にとらえると、
確かに
・自分の職務にはあまり関係のないビジネスマナーを学ぶ必要があるのか
・以前にも受けたことがあるので、同じ内容は学ばなくても良いのではないか
等々、反対意見を想定できます。
今の時代、【専門職】だけをするために入社する人も少なくないと聞きます。
仕事の内容が【専門職】であるだけで、社員としては何でもよく知っている人間が良いに決まっています。
ある一つの職務は秀でているが、挨拶もできなければ、身だしなみも職場に違和感がある…では、人同士の信頼を欠いてしまいます。
だから、社会で、会社の一員として人と関わっていく仕事の就くものの基本として、ビジネスマナーは身につける必要があるわけです。
幸運な社会人の中に、幾度かビジネスマナーや新入社員研修的なものを受講したという方がいます。
ラッキーですが、実は、【理屈は聞いたことがあるのでわかっているが、実践できていない】という方が多いのか現状です。
知識は“実践的にできる” ところまで落とし込んでなんぼなのです。
絵にかいた餅でしか無ければ、それは餅ではありません。
アンケートは何のため?
今年度も合同研修も担当させていただいたので、4月一月で180名強の「新入社員」を見てきました。
高学歴で自分の頃と比べると、立派な感じがします。
合同研修ではその方たちにアンケートを頂きます。
「研修の内容について」「配布テキストについて」「講師について」等を問うアンケートです。
立派な人は批評家に立ってコメントをくれることが多いと感じています。
もう慣れてしまっている自分がいるので、冷静に受け止めるようにしていますが、
研修の目的や意図を考え、受講させてもらっている立場を踏まえると、どのような受け止め方(コメント)をするとよいのか、ということも考えることをしてほしいと思ったりします。
私の会社のアンケートは「研修の内容について」「配布テキストについて」「講師について」等は聞きません。
「研修で印象に残ったこと」「研修で学んだこと・気が付いたこと」「これから社員としてどのように活躍をしていきたいか」を記述してもらい、企業にフィードバックをしています。
私はプロとして自分の経歴も活かし、資格も活かし、20年弱「講師」をしています。
「話し方が良かった」「具体例がわかりやすかった」などというコメントは当たり前だと思っています。
「時間が長いと感じた」「休憩時間が足りない」「テキストのページが多すぎて無駄だ」などというコメントは悲しくなります。矛先が違うだろう、と思うからです。
垣間見れる親子関係・家庭環境
高学歴だから批評家になるのではなく、家での躾や親子関係が希薄だから、人としてどうすると良いのかという考えが幼いのではないかと思っています。
「親子」という関係性が存在するのなら、その関係の中で教えること・伝えることがあるはず。
人としての優しさや思いやり、気遣い。最低限の礼儀や感謝の気持ち。
昨今の報道を見ていても、そのあたりの希薄さを感じます。
世の中が便利になり、進化し、それは人が生活をし、生きていくために良いことなのだと思いますが、人が人であることをないがしろにしていいということではないと考えます。
親子という家庭での躾・教育と、社会・仕事という職場での教育をバランスよく学ぶシステムがあることも、今はやりの持続可能な社会に必要不可欠なものだと思います。
ビジネス研修も新しい時代になっているのかもしれません。